ヱヴァ新劇場版:破~ぽかぽかレイちゃんに胸キュン♪~
夏コミ原稿の真っ只中ですが、7月3日放送の金曜ロードショーを観てしまうと誘惑に負けてしまいました(笑)。劇場用パンフが売り切れてなかったので一安心。新たなヱヴァをこれでもかと堪能いたしました。
【ネタバレ含みます】
初見での考察・批評は色々見落としがあるのですが、テレビシリーズ独特の“間”を省いた感があり、シンジ、レイ、ゲンドウらの感情の表し方が素直になりました。
新キャラの式波(※惣流だろと突っ込むべからず)の感情表現は予想通り。「あんたバカぁ?」が健在でなによりであった。
さらに新キャラの真希波・マリ・イラストリアスであるが、新キャラ故の使い捨てかと予想したものの秘密めいた存在で見事な活躍ぶり。加持と同じ臭いがする存在であったというのが率直な感想である。動けないキャラの代わりにマリを要所要所で使っておりジョーカー的な役割であった。シンジとの出会いはシンジ補完計画のごとくありがちなシチュエーション(笑)。そして2回目の再会ではシンジにヱヴァパイロットとして奮い立たす役割を果すが、ご都合主義的なのはお約束。しかし、ヒロインの名前に共通する綾波、式波、真希波の波の名が意図的であるように思える。
序盤はアスカが加わった事による新たな人間関係が愉快愉快♪
アスカのシンジに対するツンデレは、ヒロインの王道であるが、負けず嫌いな性格ゆえか、シンジが自分よりレイと親しくしてることから、シンジの気を引こうとしたものと思われる。
シンジとレイは『前作:序』で絆が深まったものと思いきやレイから歩み寄ることはなかったのであるが……きっかけが『味噌汁』とは(笑)。シンジ君とぽかぽかしたいレイの可愛らしさ溢れる感情表現と行動が衝撃的でした。レイがシンジの為に作ろうとしていた手料理は『味噌汁』だったのではないだろうか? 指にたくさん巻かれた絆創膏がとても可愛く見えたのである。
レイの想いとバカシンジの事を想ったアスカが身を引く形となったのであるが……アスカの退場はあまりにも早過ぎる! 挿入歌『今日の日はさようなら』でアスカとの別れを演出したのであるが、アスカを傷つけたシンジは二度とアスカと会おうとはしないでしょう。
それは恐いから。
何に対して?
それは自分自身の弱さに対して。
ウジウジしているシンジに対して早くアスカの「あんたバカぁ?」が聞きたいものである。
アスカはシンジを恨んではいないでしょう。シンジが自分を止めた事に感謝している。それでもアスカはシンジの為に怒り拳をあげる覚悟で会おうとするのでしょうね。
そして二曲目の挿入歌『翼をください』。……『けいおん!』第1話のシーンがよぎるのは私だけでしょうか(笑)。
『前作:序』では、ヱヴァとの宿命から逃げたシンジが、再びヱヴァに乗ったのはトウジやケンスケといった友を救う為でもあったのであるが、『本作:破』では友の為でもなく、父の為でもなく、ミサトの為でもない。スイカ畑での加持とのやりとり。ミサトをシンジに託した加持の想いのシーンの効果が薄らいでしまうが、シンジが願い、自分の意志で再びヱヴァのパイロットとして戻ったのは、レイを救う為であった。シンジの主人工補正全開は鳥肌モノである。
活動停止後の起動や初号機の覚醒といった奇跡がシンジの意志によって成し遂げたのだと納得するしかないのだが、レイに対するシンジの想いの深さはレイが自分と父との絆を失わせないようにしたことによるものではないだろうか。ミサトからレイによる食事会の真相を聞かされた時に動揺してもよさそうなのであるが、他人を分かろうとしない、分かりたくもない、自身の想いを抱え込むだけで精一杯だったのだ。使徒にレイが取り込まれたのを見た時、失いたくない人であることに気付くのだが……初号機がシンジの想いに応えたのもレイの為であることを考慮すればありえる話ではないだろうか。
そして『前作:序』同様ラストに存在感をアピールしたのがカヲルであった。シンジとレイを救ったわけだが、カヲルのシンジに対する想いには愛が感じられる。
前作:序での次回予告ではシンジの壊れてゆく破滅的な展開を予想させていたが、シンジの人間的な優しさ、弱さを描きながら人との係りを通して大きくなっていったことに安心する。
【一言つっこみ&重箱の隅つつき】
協力会社の宣伝は劇中でも描かれており、ネルフ本部内にあるローソン。ネルフ大好きUCCの缶コーヒーが多数登場しているのだが、シンジ達学生組みが飲む描写は一切なし。ローソンの宣伝に描かれているレイがローソンのレジ袋をもっているシーンも当然なし。アニメ版では屋台で食でレイが食べたチャーシューぬきにんにくラーメンも劇中では描かれてはいない。
ミサトが飲むビールの方が美味さをアピールしており効果的であると思うのだが……。
初公開となるトウジの妹。無事退院し、兄妹の仲の良い描写に感動。この世界ではハッピーエンドでしたね♪
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